実際に起こった殺人事件、禁酒法時代の謎に迫る 「Speakeasy Dollhouse: The bloody Beginning」
【日時】6月27日(土)、7月25日(土)、8月15日(土) 午後5時〜
【場所】102 Norfolk St(bet Delancy & Rivington St)看板はなく、警官が立っているのが目印。
【料金】55〜250ドル ※21歳以上入場可
バーのオーナーが動物愛護家のため、リアルファーを着用の人はチケットを持っていても入場不可
【Web】www.speakeasydollhouse.com
禁酒法時代(1920〜33年)のニューヨークで、本当にあった殺人事件を元にした観客参加型のシアター。このショーは、当時に“もぐり”の酒場を経営していた男の孫娘が独自に捜査をし、祖父の殺人事件を再現した物語の中を観客が楽しむというもの。
禁酒法時代にあった隠れ酒場でお酒をオーダーする際に、ひそひそと注文したことから、それらの酒場が「スピーク・イージー」と呼ばれるようになったという。当時は、この手の隠れ酒場がニューヨークにおよそ3万件以上あったとされており、このショーの舞台となるのはイタリア人のフランク・スパノという人物が経営していた酒場。
表向きはベーカリー、しかし上の階にあるスパノ一家が住むアパートの裏は隠れ酒場だった。禁酒法が解かれた2年後、35年3月14日午後7時、スパノが何者かにより銃殺される。その後、犯人は逮捕されたものの、犯行理由が不明であり、証言者らがまったく違う証言をするなどし、この犯人には無罪判決が下される。また同時にこの事件の裏には、マフィアの存在が見え隠れする。そして家族の必死の訴えは報われず、事件は迷宮入りしてしまう。
このショーは、舞台が客席で、客席が舞台。役者と観客が完全に入り交じり、役者と観客の区別がつかないほど。「フランクを見なかった?」と声をかけられたりもする。また、入り口で紙が渡され、観客にも“役”が割り当てられる。「あなたは○○。マフィアの一員」などと記されていたりするが、演技をする必要は全くない。役者たちは、外の通路からトイレまで隅々までを使って歩き回り、さまざまな出来事がいたる場所で起こるので、一瞬たりとも見逃せない。また、バーでお酒を頼むと“当時と同じスタイル”でサーブされ、ビールは茶色の紙袋に包まれ、カクテルはコーヒーカップに入ってくる。
そして最後に、チケットに書いてある“合言葉”を言えないと、中に入れてもらえないのでご注意を。