加齢臭対策石鹸を米国でプロデュース 経済産業省MORE THANプロジェクト

 経済産業省は22日、「JAPANブランドプロデュース支援事業―MORE THAN プロジェクト」の採択プロジェクトを発表し、大阪の老舗石鹸会社「三鳩化学工業株式会社」が製造し、米国で日本ブランド化粧品を販売する「Mirai Clinical LLC」の柿渋石鹸が選ばれた。
 世界を狙う中小企業が海外市場の専門家などとチームを組み、海外での販路拡大を目指す同事業。日本の地域・文化を生かした良質の商材も、中小企業だけで海外販路をつかむのは難しいことから、海外に強いプロデューサーを投入し、市場調査、商材改良、PR・流通活動などを支援している。2015年度のテーマは「MORE THAN(モア ザン)」。「フジヤマ、スシ、サムライ、ゲイシャ」というかつての日本イメージの脱却を図り、さらに現代の日本を世界へ伝えようというもの。
 創業60年の歴史を持つ三鳩化学工業では、同プロジェクトに、江別市出身林ココ氏が起業したMirai Clinical(www.miraiclinical.com)の柿渋石鹸「Purifying & Deodorizing Soap Bar」を米国で展開する企画を提出。プロデューサーは林氏本人が担当し、アドバイザーに日本ブランドを米国に紹介する経験が豊富なリンダ・ガルシア氏を招き、販売増を目指す。事業開始は7月中旬を予定。
 林氏は自身の米国留学中の体験から、米国に加齢臭対策製品を広めるビジネスを思いつき起業。「本事業により米国で知名度を高めてから、世界に日本の高品質石鹸を広めたい。単なる伝統製品ではなく、クールなジャパン要素を加えて、日本のかっこよさを世界に紹介します」と話している。