市移民連合がこのほど発表した報告書によると、市教育局(DOE)は、英語が話せない保護者への対応が不十分であるという。
連邦法およびDOEの規定では、英語を母国語としない生徒の保護者に、翻訳および通訳のサービスを提供することが義務付けられているが、同報告書によると、「DOEの翻訳・通訳課のサービスは、実際にはほとんど機能していない」という。同連合事務局長スティーブン・チョイ氏は、「言葉の壁が障害となり、子どもの教育に関与できない保護者のために、DOEの迅速な対応を求めて同報告書を作成した」と語っている。
DOEでは現在、わずか2人の職員が市の1700校以上の翻訳および通訳サービスを担当しているという。同報告書は、「DOEは直ちに言語アクセスコーディネーターを各学区に1人ずつ配属するべきだ」と訴えている。DOEは、「カーメン・ファリニャ局長は、母国語によるすべてのサービスへのアクセスの拡大を優先しており、今後2年間に、200カ国語以上の言語で対応する、保護者のための電話サービス提供にかける追加予算を計上した」と発表している。
ニューヨーク市では約180カ国語が飛び交っていると言われており、市の公立校に通う生徒の約半数が、家庭で英語以外の言語を使用している。