空き地をコミュニティガーデンに NPOが開発を手助け

 ニューヨーク市内にはコミュニティガーデンと呼ばれる市民農園や庭園がいくつもあり、昨今では地産地消への関心の高まりから、菜園スペースは順番待ちが出るほどの人気となっている。
 しかし、ゴミ捨て場と化していた空き地の公有地を地元住民が協力して掃除を行い、土を入れて菜園や庭園に造り変える作業や完成後の管理までを含めて、決して楽な仕事ではないとの声が住民から上がっていた。こうした動きを受け、現在市内ではコミュニティガーデン作りを手助けする複数の非営利団体(NPO)が、幅広いアドバイスを市民に提供している。
 手助けをしている団体の596エーカーズは、5つの行政区内すべての空き地の地図をウェブサイトに掲載し候補地を探す市民への情報提供と使用許可交渉の手助けも行っている。また、ニューヨーク・レストレーションプロジェクト(NYRP)は、使用許可を取り付けた土地に設置する庭園や農園のデザイン、管理を手掛けている。
 この2つのNPOは連携して作業を進めている。ブルックリン区イーストニューヨークでは、バングラデシュ系青年グループ(BACDYS)が596エーカーズの助けを借りて、空き地の使用許可を地主から取得。さらにNYRPのメンバーが、土地の清掃から土作り、庭園デザインや植える木と花の選定などをアドバイスをした。現在、同所は見事なコミュニティガーデンとして人気の憩いの場となっているという。

photo: rosevita