ニューヨーク州都市交通局(MTA)は22日、今後5年間の運営予算について、さらに10億ドル(約1240億円)の追加収入があったことを発表した。これらは不動産税の増収、地下鉄利用者の増加、イージーパス(E-ZPass)からの増収に加え、運営費用の削減などにより得られた現金収入だとしている。
また今回の追加収入を受け、MTA幹部は2015年と17年に予定されている運賃値上げについて、値上げ額の引き下げもしくは値上げをしない方向で検討に入ることも明らかにした。
ただしMTAは現在進める5年資本計画において、およそ150億ドル(約1兆8600万円)の資金繰りが未定となっており、今回の増収のうち7億ドル(約868億円)はこの不足分に充てられる予定だという。
交通機関のサービス向上にはこの残りが予算として充てられることになっており、まず地下鉄の遅延解消に向けておよそ8000万ドル(約99億2000万円)が計上され、補修担当者の補強や運行を円滑にするため駅員をホームに配置することなどに使われる。
また地下鉄の運行本数増加のために、およそ3000万ドル(約36億8000万円)、さらにバスの運営については、専用バスレーンの走行や道路上の運賃支払い機の設置などにおよそ6200万ドル(約76億8800万円)を計上した。