MTAがさらなる支援要求 市長が驚きを語る

 ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は27日、予算とは無関係の記者会見の席上で、ニューヨーク州都市交通局(MTA)が市の予算決定過程の終盤において、さらなる財政支援を求めていたことについて言及した。
 MTAはことし初め、市に対し25億ドル(約3096億円)の予算と資本計画のための6億5700万ドル(約812億円)を要求していたが、地下鉄2番街線および交通網の状態を良好に保つための費用として、さらにそれより多い32億ドル(3955億円)を5年間にわたり支援するよう求め始めたという。市長は、「どこからともなく突然別の要求が出てきて驚いた」と当時の心境を語った。
 これに対しMTAの広報担当官アダム・リズバーグ氏は、「市長が驚く理由はない。MTAの会長兼最高経営責任者であるトーマス・プレンダーガスト氏は、財政支援提案書を添えた文書を3カ月前にアンソニー・ショリス副市長宛てに送付しているが、返事がなかったので再度申し出ただけだ」と述べた。
 市長の広報担当官エイミー・スピタルニック氏によると、市長はことし春MTAの委員会の新メンバーとして3人を指名したが、州議会から未だに承認されておらず、MTA委員会には現在市からのメンバーは4人しかいないという。また市は、市内を走る地下鉄およびバスを運営するMTAに対し管理権を有さないため、財政支援だけを行うのは割に合わないと主張している。