ユニクロを運営するファースト・リテイリングが現在展開する、ニューヨーク・タイムズ電子版トップページ広告で、同社代表取締役会長兼社長の柳井正氏が直筆のサインを入れたメッセージ付きで全米の消費者へアピールしている。
トップページの広告は、タイムズのロゴをはさんだ大々的なもの。同社ロゴである広告をクリックすると同社のウェブサイトへ繋がるが、タイムズのニュースジャンルを示すバーの下には、「Dear America」とあり、ユニクロの創業者、会長、社長の柳井氏からのスペシャルメッセージを読むにはこちらをクリック、とバナーが貼られている。
柳井氏はメッセージの中で、全米に店舗を持つことは柳井氏の長年の夢であり、ユニクロは新たにボストン、シカゴ、シアトルに店舗を開ける予定であることにも触れ、全米にいる顧客へ同ブランドの持つ魅力を強く訴えている。
東洋経済によると、同ブランドは国内既存店売上高において前年同月比1.5%減。そのほかの大手衣料ブランドの数字と比べ、今までの独り勝ちより一転、独り負けであると報じている。この数字は2012年9〜10月以来3年振りとなる2カ月連続マイナスとなる、同社にとって頭が痛い数字だ。
「安価であることは当たり前。唯一無二の魅力がないと買ってもらえない」ファストファッション戦国時代に、大将の苦悩は続きそうだ。