野菜不足に果物不足。何となく自覚している人も多いはずだが、実際にはどれくらい不足しているのだろうか? 米疾病管理・予防センター(CDC)がこのほど発表した研究によると、米国の〝かなり〟多くの成人が十分な野菜と果物を摂取できていないことが分かった。
同発表によると、十分な量の果物を摂取しているのは全米の約13%の人たちだけ。また、最も数値が低かったのはテネシー州で7・5%、一番高かったのはカルフォルニア州で、17・7%。ニューヨークは15・5%。また野菜の摂取量を満たしていたのは、全米の8・9%。最低値はミシシッピー州の5・5%、最高値は果物と同じくカリフォルニア州で、13%だった。ニューヨークは8・8%。
米国人のための食生活指針(Dietary guidelines for Americans)によると、毎日の運動量が30分未満の成人の場合、一人当たり一日に1・5〜2カップのフルーツと、3カップの野菜を食べることを薦めている。しかし、2013年の調査ではアンケートに応えた人の半分が果物は毎日食べないとし、野菜は毎日1・7回食べていると答えたという。
CDCのラティティア・V=ムーア氏は「成人の野菜摂取量不足は何年も続いており、現在は各州ごとに改善できるよう努めている」という。またムーア氏は、食生活指針に基づき「果物や野菜であれば種類は問わないが、ジュースとして飲むよりも、そのまま食べて摂取することを推奨している」とし、「同時に糖質や脂質に気をつける必要もある」と語っている。また、緑黄色野菜と豆類が良いと付け加えた。
野菜や果物、豆類などを多く摂っている人ほど健康的だといわれており、心臓病、脳卒中、がん予防にも繋がるという。また、糖質や脂質が高い食物の代わりに果物や野菜を摂取すれば、体重の管理にも効果的で、健康にも良いので一挙両得。
米国人よりも野菜の摂取が足りないといわれる日本人。厚生労働省が推奨する一日の野菜の摂取量は成人1人あたり350グラムだが、実際の野菜摂取の平均値は約273グラム(厚生労働省、平成25年度国民健康・栄養調査)だった。また、果物の摂取量は200グラムを目標としているが、実際にはその半分程度の量しか摂取されていなかった。
さまざまな情報を参考にしながら、無理なく野菜と果物を摂取して健康な生活を送りたい。
参考:www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6426a1.htm
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