ハドソン川に新トンネル建設案　シューマー上院議員が計画

08/14/2015

　ニューヨーク州選出の民主党上院議員チャールズ・シューマー氏は10日、ハドソン川に同州とニュージャージー州を結ぶ新しい鉄道用のトンネル建設を提案したことを発表した。
　同氏の提案によると、トンネルは両方面行きの２本で、総工費は250億ドル（約３兆1000億円）と推定され、全米で最大規模のインフラ計画となる。「ゲータウェー・プログラム」と名付けられた資金調達計画では、両州、アムトラック、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局（ＰＡ）、ニューヨーク州都市交通局（ＭＴＡ）により構成される非営利の開発公団が、民間、連邦および州からの数十億ドルにのぼる助成金を受けるという。
　現在使用されているトンネルは、１日におよそ450本の列車が通過するが、建設されてから105年が経過しており、建設当初の予想よりもはるかに劣化が進んでいる。また数年以内に構造上不安定な状態に陥ることが予測されている。同氏は、「代わりのトンネルが建設される前に既存のトンネルが閉鎖されるような事態になると、全国規模の深刻な状況を招く」と警告している。
　ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事はこの提案を後押しする意向を表明しており、アムトラックもシューマー氏のサポートに感謝し、開発公団による資金調達のアイデアを称賛している。