ニューヨーク市発行の身分証明書「IDNYCカード」が、数々の特典付きであることから幅広い市民に受け入れられ、ニューヨーカーの間でちょっとした流行になっていると、エーエム・ニューヨーク紙が伝えている。
このカードは本来、在留資格がない不法滞在者など、通常の身分証明書の取得が難しい人々が利用することができるよう始められたものだが、カード保持者には市内の博物館や美術館、植物園の無料年間会員権や市のレクリエーション施設の割引会員権など、市民にとってたくさんの特典が付与されている。
このため同カードは1月の発行開始以来、申請数が40万件を超える人気で、市の人口の5.5%に当たる人が取得した計算になる。また現在も5万4885人が発行を待つ状態で、IDNYCカードは地方自治体が発行する身分証明書としては、国内最多の発行数となった。
なお市によれば、在留資格の有無を問わないという同カードの性質上、カード所有者に占める不法滞在者と一般市民の割合などは不明だとしている。