あまりにも太りすぎて自宅から外へ出ることが不可能になった女性が、救急隊に窓から運び出される事態が発生した。
マンハッタン区ハーレムに住むマリー・ボウメンさん(70)は、原因不明で足が動かなくなった昨年9月から家を出たことがなかったが、食欲は衰えなかったため、現在体重が910パウンド(約413キログラム)にまで増えてしまった。彼女は21日、体調を崩し病院に行こうとしたが、その際全く体を動かすことができず、救急隊を呼ぶしかなかったとニューヨーク・ポスト紙に語った。
到着した救急隊は、なんとかボウメンさんを救出しようとドアを壊したが、彼女の体はドアよりも大きかったため、彼女の体を網でくるみ、クレーンを使って窓から救出する始末となった。
同紙によると、彼女は過去2回の離婚歴があり、心の支えであった祖母と母親を立て続けに亡くしている。さらにその後、当時19歳だった最愛の息子までもバイク事故で突然この世を去った。愛する者全てをなくし失意の底に落とされた彼女は、ある日突然原因も分からず足が動かなくなったという。
搬出後のボウメンさんは「自分の体重がここまでひどいことになっていたとは気づかなかった。窓から搬出され、見物人らから拍手が起こった時は、穴があれば入りたい気持ちになった。これからは見せものにならないよう、しっかりと生きていく」と述べた。