新学期のスタートに合わせ、ニューヨーク市運輸局(DOT)は9日までに、市内の学校周辺に140台のスピード違反取締カメラを設置した。
カメラの設置は、ビル・デ・ブラシオ市長が昨年夏に開始した交通安全対策「ビジョン・ゼロ」の一環で、学校周辺でのスピード違反撲滅を目的としている。100台の固定カメラと、学校から0.25マイル(約400メートル)以内なら移動可能な40台のカメラが、当初の予定よりも2カ月早く設置された。
このカメラは、制限速度の時速10マイル(約16キロ)を超えて走行する車両を確認すると、自動的に罰金50ドルの違反チケットを発行するが、免許のポイントの減点はされない。カメラが稼働するのは、学校の始業1時間前から最終授業終了の1時間後までで、課外活動時の稼働については各校により異なる。
ことし8月までに、カメラ1台につき平均69件の違反が報告されているが、2014年9月と比較すると60%の減少となっている。
監視カメラの導入により市は、ことしに入ってから既に2100万ドル(約25億円)の罰金収入を得ており、昨年では3900万ドル(約47億円)に上る。
DOTによると、カメラの設置場所は交通事故とスピード違反の発生データを基に選ばれたという。