「Black Lives Matter」を“ファッションに” NYコレクションで発表

 2014年7月に起きた、黒人男性エリック・ガーナーさんが白人警察官に首を締められて窒息死した事件などに端を発し、大陪審が警察官らを不起訴にしたのは差別などの問題があるとして、全米で大規模な抗議活動となった「Black Lives Matter」。現在、ニューヨークで行われているファッションウィーク中に、この活動にインスパイアされたデザインが10日に発表されたことが分かり、世界のメディアが報じている。
 デザインを発表したのは、カービー・ジーン=レイモンドさん(28)。彼はかつて受けたメディアの取材で、「18歳になるまでに、ストップ・アンド・フリスク(ニューヨーク市警察による職務質問プログラム)で12回以上、不当な扱いを受けた」と述べており、「今回は服のデザインというより、ファッションウィーク中に世界中からニューヨークに人が集まる機会にビデオを上映することが第一の目的だった」と今回の取材で答えている。10分ほどの動画では、サウスカロライナのウォルター・スコットさんやエリック・ガーナーさんが登場する。またジャケットやスニーカーに、「I can’t breathe」や「Breathe Breathe Breathe」とペイントで施されたデザインなどが発表された。
 この活動では、警官に押さえ込まれたガーナーさんが「息ができない」と訴えたにも関わらず死亡したことを受け、「I can’t breathe」というフレーズがハッシュタグやプラカードに使用されていた。