聖パトリック大聖堂の改修大詰め ローマ法王迎える準備も万端
マンハッタン区5番街にあるセント・パトリック大聖堂の改修工事が、現在大詰めを迎えている。
ゴシック調の建築で、ニューヨークの観光名所としても有名な同教会では、127年前に建設された当初の輝きを復活させようと、3年前から大規模な改修工事が行われてきた。
年月とともに建物は老朽化していたが、今回の工事で、ゴシック建築の象徴である大理石が全て建設当時の状態に修復されたほか、9000ポンド(約4082キログラム)もの重さがある銅製の正面ドアは一旦外され、専門家によって元の輝きを取り戻すほどまでに磨きあげられ、教会に戻された。教会内を彩るステンドグラスも一枚一枚丹念に磨かれ、紫外線カット加工が施された。また、ほこりやごみが原因となって変色していた天井も、美術専門家によってオリジナルの色に修復された。
修復作業はミサの最中でも行われていたため、ロバート・リッチー牧師は「聖職者たちは大声で話をすることを学びました」と冗談を言いつつも、2週間後にローマ法王を迎え入れる準備は整ったとしている。