ニューヨーク市警察(NYPD)本部に14日、50以上の公的および民間警備機関が集結し、来週に迫ったローマ法王のニューヨーク訪問に備えた安全保障上の準備が行われた。
同日朝、警官や民間警備業者などが、病院と駅に2人の狙撃犯が現れた場合や停電、またマンハッタン区ダウンタウンのクリフ通りでビルの倒壊が起きたことを想定した机上演習を行った。警備の指揮を執るシークレットサービスのニューヨーク支局長ロバート・シカ氏は、法王が移動に使う車両やルートの一部を明らかにした。
法王は24日午後に市に到着し、セント・パトリック大聖堂で夜にミサを行う。翌日朝には国連本部を訪問し国連総会で演説、また9.11記念博物館で複数の宗教を交えた礼拝の後、午後にイーストハーレムの学校を訪問し、セントラルパークでのパレード、マディソン・スクエア・ガーデンでのミサを行った後、26日朝、フィラデルフィア市に向けて出発する。
法王の訪問は、約70カ国のリーダーが参加する第70回国連総会の日程と重なるため、NYPDのビル・ブラットン本部長は、「市とNYPDが直面する史上最大の安全保障上の課題となるであろう」と述べた。市では来週、道路閉鎖による渋滞などが予想される。