ブロンクス区の高位裁判所は17日、刑務所の女性看守が、気に入らない受刑者をほかの受刑者に集団で暴行させていた疑いで起訴したことを発表した。
起訴状によると、同区にあるバーノン・C・ベイン・センター刑務所の看守ナキア・ゲイルズ被告(39)は2014年1月29日、ギルバート・バカロ受刑者に郵便物が届いていると偽って無人の玄関ホールに呼び出し、鍵を閉めて逃げられなくした状態で、別の4人の受刑者に暴行させた疑いがもたれている。バカロ受刑者は強く殴られたため、聴力を失った。
同被告は、暴力組織のメンバーである疑いがもたれており、この組織への忠誠を示す証である星の形をしたタトゥーを首に彫っていることが確認された。また、同組織の複数のメンバーは被告が仲間であると証言している。
バカロ受刑者への暴行は、被告に対し生意気な口をきいたことへの報復だったという。02年から矯正局に勤め、7万6000ドル(約908万円)の年収を得ていたゲイルズ被告は、2万5000ドルの保釈金を支払い釈放された。被告の同僚である看守ハーマン・ジミニアン被告(41)も、同事件に協力したことと隠ぺいを図ろうとした罪で起訴され、18日に罪を認めた。
両被告ともに暴行、偽造文書提出、公務員職権乱用罪でも起訴され、有罪となった場合、最高7年間の実刑判決を受けることになる。