米国土安全保障省(DHS)は21日、ニューヨーク州民が国内線の旅客機に搭乗する際パスポートが必要になる可能性があることを示唆した。
DHSによると、ニューヨーク、ニューハンプシャー、ミネソタ、ルイジアナの各州、また米サモアの運転免許証は、2016年から施行される「リアルID法」が定める連邦基準を満たしておらず、旅客機に搭乗する際のIDとして不十分であるという。
同法は、テロリストが偽のIDを使って旅客機に乗り込むのを防ぐため、より厳格な身分証明書の発行を各州に求めるものである。ニューヨーク州民はパスポートを提示するか、陸運局で身元確認が強化された免許証(EDL)またはIDの発行を受ける必要が出てくる。
州が08年から導入したEDLの発行には通常の手数料に30ドルが追加され、身分証明証、ソーシャルセキュリティーカード、同州居住を証明する書類、生年月日を証明する書類、米国籍所持を証明する書類などが必要となる。同州陸運局は、同法の施行延期を要請しDHSとの話し合いを続けてきたといい、DHSは、来年1月から直ちに同州の免許証が搭乗の際のIDとして不適格になるわけではなく、変更が生じた際には時間的余裕をもって通知すると発表している。
一方、10月10日より、ニューヨーク州の免許証では軍事基地や連邦施設などのセキュリティーレベル3以上の施設には立ち入りできなくなる。