担当ネイリストらに遺産 御礼の5万ドル

 先月24日に心臓発作のため72歳で亡くなった、莫大な遺産を残したとされるアッパ−イーストサイドに住んでいたカレン・パーカー・グレイさんの遺書が公開され、グレイさんが生前「とてもお世話になった方たち」として、担当ネイリストらへ5万ドル(約520万円)を遺すことが分かり、米各メディアが伝えた。
 5万ドルを受け取ったのは、エコ・スパに務めるジェニー・キムさん(60)。12年間にわたり、グレイさんのネイルケアやマッサージを担当していた。グレイさんは1週間に2回はこのスパへ通うロイヤルカスタマーだったという。キムさんは、ニューヨーク・デイリーニュースの取材に対し、「グレイさんが亡くなり、とてもショックだった。御礼といって、こんなたくさんのお金を遺してくれるなんて驚いた。だが、金額の問題ではない。グレイさんが私のことを気にかけて、遺書の一部に書いてくれたことに一番感謝する」と述べている。
 10ページにも及ぶ手書きの遺書に遺された“お世話になった方”は、キムさんのほかにも担当ヘアスタイリストなども含まれており、同じヘアサロンに勤める「お気に入りのコートチェック担当者」にもそれぞれ5万ドルを遺した。グレイさんのアパートメントのドアマンにも同じく5万ドルが遺されたが、自宅のハウスキーパーには1万ドルだけだったことから、グレイさんの生前の本音が垣間見えるようだ。
 米ヤフーニュースによると、遺産の全額は公表されていないが、遺産の多くが「特に世話になった」場所として、メトロポリタン美術館へ寄付されることが分かっている。