忙しいにも関わらず、行きたくない飲み会だったとしても誘われると「ノー」と言えない。仕事を頼まれて「私がするべき仕事ではないのでは?」と感じていたとしても、快く引き受けてしまう。こんな経験はないだろうか。
他人を喜ばせることに幸せを感じる人のことを「ピープルプリーザー」と呼ぶ。ピープルプリーザーは、例えば誰かと食事をしている時に、その場が気まずくならないようにと考え、相手の食べている量に合わせて自分の量も変化させるという。相手を気遣うばかりに、自分のことは後に考える傾向にあるようだ。
社会心理学者のスーザン・ニューマン氏は、昨年米ヤフーのヘルスケア欄で、「ピープルプリーザーは、一般的に衝突を恐れる傾向にある。口論や意見の不一致を避けようとするため、他人の意見に賛同する、または「イエス」と答えることが多い」と分析している。次の項目が多く当てはまる人は 〝お人好し〟かもしれない。
①すぐに誤ってしまう。仕事のメールに返信をする際の始めの言葉は、遅れていなかったとしても「返信が遅れて、申し訳ありません」
②一生懸命に働いていることをアピールしようと、残業をする。ピープルプリーザーは批判を嫌い、他人からのポジティブな評価を好むため、自分ができることは何でもやろうとする
③分からないことがあっても質問しないことが多い。まずは、分からないことは自分で調べることも大切だが、ピープルプリーザーは自分に注目が集まることを避けるので、会社でのミーティングの際には発言も質問もしない
④誰かに「ノー」と言うと苦痛を感じる
⑤衝突が怖い。
しかし、ピープルプリーザーであることは、ストレスや疲労感などマイナスな点ばかりではなく、プラスになることもあるという。他人を助ける、また親切にすることは、結果自分自身の幸福度を上げるということが科学的にも証明されているのだ。お人好しな行いは、ある種善行としていつか自分に返って来るのかも知れない。無理のない範囲で〝イエスマン〟でいてもいいのでは。
※参考:www.huffingtonpost.com/entry/things-people-pleasers-want-you-to-know_55e7543de4b0ace9f355b987