ブルックリンに新たな高級住宅“街” パシフィック通りが人気急上昇

 ブルックリン区の高級住宅地といえば、ブルックリンハイツのウイロー通りやピエレポント通り沿いに並ぶブラウンストーンが思い浮かぶが、最近その東隣りのコブルヒルからボーラムヒルにかけて東西に走るパシフィック通りが、にわかに脚光を浴びている。
 ことし6月、この通り沿いの6ベッドルームのキャリッジハウス(馬車の収納用の離れを住居に改築したもの)を、カメラマンのジェイ・メイセルさんが1550万ドル(約18億6000万円)で買い、これは同区の最高販売価格となった。また歌手のノラ・ジョーンズさんも、同通りにある625万ドル(約7億5000万円)の家をこの春購入した。
 現在この通り沿いに建築中の家は、1平方フィート(約30センチ平方メートル)あたりの値段がいずれも2000ドル(約24万円)以上と高騰しているが、広い住居を求める富裕層からの問い合わせが続いている。
 同地区がセレブや富裕層に人気の理由を、この通りの物件を多く取り扱う不動産大手ダグラス・エリマンのエージェント、アレックス・マローニ氏は、マンハッタン区より安い価格で広い住居が手に入ることと、旅行者の多いブルックリンハイツに比べ静かで暮らしやすいことを挙げている。