ニューヨーク市議会議員イダニス・ロドリゲス氏は5日、ニューヨーク大学ルディンセンターでの会議で、シティ・バイクの利用範囲拡大や鉄道料金の値下げなど、複数の条例案を提出した。
会議には、市運輸局(DOT)、タクシー・リムジン委員会(TLC)、ニューヨーク・ニュージャージー州港湾局(PA)の代表らが出席した。同氏は、市内の交通の均等を図るため、シティ・バイクをブルックリン区南部やクイーンズ区東部、ブロンクス区、スタテン島のほか、フェリーターミナルなど地下鉄駅から離れた隔離された地域にも拡大することを提案した。また、鉄道運賃を市内に限り減額することを求めており、これが実現すれば、クイーンズ区のジャマイカやブロンクス区のフォーダムなどの住人にも鉄道利用の選択肢が広がると予想している。
ロドリゲス氏はまた、クイーンズ区の36丁目駅の名称を「36丁目・サニーサイドヤード駅」に改名するなど、駅名変更案も提出した。
これらの条例案が可決されるためには、ニューヨーク州委員会の承認をはじめ膨大な資金が必要となるが、ニューヨーク州都市交通局(MTA)は、現在268億ドルの赤字を抱えており、実現は厳しいとの見方もある。MTAの広報担当官は、「ロドリゲス議員の報告書については、特にこれらの資金をどのようにまかなうかの計画について注視し、検討する」と述べた。