ロイター通信は5日、ニューヨーク州がノルウェーの企業と共同で世界初となる規模の3D印刷工場の建設に出資すると報じた。同州からの正式な発表は、まだ行われていない。
州都オールバニから160マイル(約257.5キロメートル)北に位置するクリントン郡プラッツバーグに、1億2500万ドル(約149億9100万円)を投じて建設される予定の20万平方フィート(約3万7000平方メートル)の3D印刷工場は、ノルウェーの民間企業、ノースク・タイタニウムAS社との連携事業となる。全米から複数の州がこのプロジェクトにおいて同社のパートナーとなることを希望していたが、最終的にニューヨーク州が選ばれた。工事の着工は、10月後半から11月の予定で、2016年末までに完成する見込みだという。
同施設が完成すれば、航空機製造メーカーや武器製造業者は、これまで費用がかさんだ大規模な部品を安価で製造することができるようになる。また、同社の技術では3D印刷にチタンを用いるため、従来の技術よりも最大70%の費用削減が見込めるという。
まずは数十台の印刷機で運営を開始し、徐々にその台数を増やしていく予定。ニューヨーク州立大学工科研究所が印刷のプログラム管理を担当するという。