NYで漆&漆器の魅力紹介 岩手県二戸市主催イベント

使えば使うほど艶が増すという漆器


 日本ギャラリーでは今月6〜9日にかけて、岩手県二戸市主催による「にのへシティフェア・イン・ニューヨーク2015」の一環として浄法寺塗り展覧会「The Art of Japanese Urushi」が開催された。
 8日には漆や漆器に関するセミナー「にのへこだわりものづくり。〜浄法寺漆と南部美人〜」が行われ、国産漆生産量の約7割を占める日本一の漆生産地である二戸市から、漆器を生産する「滴生舎」の職人らが駆け付け、漆の魅力や特色を説明した。また、職人が実際に漆の掻き採りや塗りを実演して見せ、セミナーの参加者の中からも数人がその作業を体験した。
 滴生舎の漆掻き職人で塗師の鈴木健司さんは、漆の木について「人がうまく手をかけないと良く育たない。傷を付けると、それを治そうとそこに樹液が集まるのは人間で言う血液と同じ。木も生きている」と語り、参加者らの興味を引いた。
 また、漆器で日本酒を味わうレクチャーも行われ、同地の名酒「南部美人(南部美人酒造)」が振る舞われた。
 日本酒テイスティングの際には漆器や酒についての質問が投げかけられ、満席の会場は味わいのある器と酒の魅力に酔いしれた。