ニューヨーク市建設局(DOB)は12日、市内の60棟のビルに設置されている特定の機種のエレベーターに欠陥の疑いがあることを発表した。
欠陥が疑われる機種は、2000年以降に設置されたカナダのグローバル・ターディフ社の機械室がないタイプのエレベーター。同社の機種は市での需要は低く、マンハッタン区ピア86のイントレピッド海上航空宇宙博物館や同区およびブルックリン区のアパートメントビルやオフィスビルなどで使われている。
DOBは、これらのビルの所有者にエレベーター係を配置し手動で操作をさせるか、エレベーターの使用を禁止するよう警告した。また、市の検査官が検査に訪れるまでの間、各ビルで独自に検査官を雇ってエレベーターの検査を行い、安全性の認定を受けるよう指導している。
イントレピッド海上航空宇宙博物館では既に検査が終了し、同博物館のエレベーターは、厳密には機種が異なることが判明している。
同社のエレベーターの欠陥の疑いは、ブルックリン区イーストウィリアムズバーグで2日、停止したエレベーターから脱出しようとした37歳の男性がエレベーターの天井とロビーの床の間に首を挟まれ死亡した事故の捜査の過程で見つかった。同事故の詳しい原因については明らかになっていない。