ことしの冬からニューヨーク市の公立学校で出る全てのごみをリサイクルや堆肥化して再利用し、廃棄処理をなくそうとする「ごみゼロ運動」が始動する。
ビル・デ・ブラシオ市長によって進められ、ニューヨーク市公衆衛生局(DOS)および教育局(DOE)が連携して行うこの運動は、2030年までに市のごみ排出ゼロを目指す環境保全運動の一環。100万ドル(約1億2000万円)が市の予算に組み込まれているこの運動に参加する100校は、DOSによって選ばれ、それぞれの学校から出るごみを今後5年間でゼロにするよう目指す。
DOSによると、学校から出されるごみのほとんどが紙類や残飯であり、リサイクルをしたり、堆肥化処理をして校内で利用する堆肥として使用すれば、廃棄処理場に送る必要がないため、目標達成は可能であるという。
かねてよりアッパーウエストサイドの学校では残飯を堆肥化処理する活動が進められており、今やマンハッタン区とスタテン島内の全ての学校でも生ごみの堆肥化処理が行われている。この運動は、その範囲をさらに拡大する目的も含んでいる。
「生徒や教職員のみならず、保護者の協力も得てごみの削減に取り組むことで、市内の全学校にリサイクルの大切さを浸透させたい」とDOSの担当者は述べている。