刑務所制度に反対する活動家でアーティストの男が25日、ダウンタウンのマンハッタン拘置所前で自分を自作の檻に閉じ込め抗議活動を行い、ニューヨーク市警察(NYPD)の警官が駆け付ける騒ぎとなった。
レフ・ズポラー(33)は同日午後12時20分ごろ、オレンジ色の囚人服を着て偽物の手錠をかけ、溶接した檻の中へ自分を閉じ込め交差点の真ん中にいたところを通行人に発見された。その通行人が話しかけたところ、ズポラーは紙を差し出し、そこには本人の名前とアーティストであること、刑務所制度に反対しており、弁護士が同席しない限り何も話さないと書かれていた。
その後警官3人が檻を歩道まで移動し、電動のこぎりで檻を壊しズポラーを中から出した。また、彼の手にかけられていた偽物の手錠は外されたが、すぐに本物の手錠がかけられるハメになった。
NYPDによると、ズポラーは公務執行妨害、治安びん乱行為、交通妨害などの罪に問われている。
ズポラーは「何でも犯罪にして投獄するのは残酷で、直ちに刑務所制度を廃止すべきだ。懲罰ではなく修復的司法制度への改革を求める」と訴えており、米国で初めて刑務所が作られたこの日を記念してパフォーマンスを行ったとしている。