第67回 Taureau(トーロー)

NY唯一のフォンデュレストラン

 C/E線のスプリング・ストリート駅から徒歩3分の閑静なエリアにある「Taureau(トーロー)」。ニューヨーク市内で唯一の、コンテンポラリーフォンデュレストランだ。フォンデュはスイスやフランス、イタリアの一部の地域が発祥とされる鍋料理で、チーズフォンデュやチョコレートフォンデュなら知っている人も多いはず。

具材で鍋の中を混ぜるように、チーズはたっぷりとつけるのが本場の食べ方


 完全オリジナルのレシピで体がぽかぽか温まるフォンデュを提供する同店では、オールドファッションなスイスチーズやマイルドなアメリカンチーズ、スモーキーなゴーダチーズなど好みに合わせてさまざまなチーズを用意している。少し強めの味のゴーダチーズはブロッコリーやマッシュルーム、チョリソなど、どんな具材とも相性が良くフォンデュ初心者にもおすすめ。また、フランス料理の技法で数種類のチーズをブレンドした特製チーズも試すことができる。米仏で長くシェフの経験を積んだオーナーならではのチョイスは、フランス産のワインとの相性もばっちり。
 ひと味違ったフォンデュを味わいたいなら、赤ワインか野菜のダシ、またはオリーブオイルででいただく、肉のフォンデュに挑戦してみよう。ビーフなら15秒ほどで食感がじゅう分に楽しめるミディアムレアに仕上がる。チキンやポークは約1分間フォンデュ鍋にくぐらせると程よく火が通る。ベストな具合に仕上がった肉は、ディジョンマスタードやペッパーコーンなど、5種の特製ソースをつけて召し上がれ。
 食事の最後ももちろん、フォンデュで〆。新鮮なフルーツやマシュマロ、バナナブレッドまで、たっぷりチョコレートを絡め口に運ぶ瞬間は、まさに幸せなひととき。ダークチョコレートなら甘過ぎず、チーズをたっぷりいただいた後でもすっきりとした後味が口に広がる。
 鍋文化がある日本人にはどこか親しみが感じられるフォンデュ。寒さが増してきたこれからが、食べたくなる季節だ。

内装も全てカスタムメイド。くるみの木でできたテーブルはフォンデュ鍋をより温みのあるものにみせてくれる


Taureau
558 Broome St(bet 6th Ave & Varick St)
212-228-2222
www.taureaunyc.com
日〜木:5pm-10pm、金・土:5pm-11pm
※Amexまたビットコインでの支払いが可能

3コースのプリフィックスディナー(52ドル)