走行中のロングアイランド鉄道(LIRR)の操縦室でビールを飲んでいる乗客を撮影したビデオが出回り問題視されたことを受け、LIRRは3日、この件について捜査を進めていると発表した。
10月29日午後7時ごろ、マンハッタン区のペンシルベニア駅を出発したバビロン行きのLIRRの電車の操縦室で、男性乗客が新聞を読みながらビールを飲む姿を、別の乗客が携帯電話でビデオ撮影した。LIRRによると、操縦室は1車両置きにあり、ブレーキ、ドアコントロールなどの制御装置やさまざまなボタンが設置されているが、鍵がなければ操作することはできないため、乗客の安全性に問題はないという。操縦席のドアは通常施錠されているが、故障したものも多くあり、電車の振動でドアが開くこともあるという。
しかし、ある男性利用客は、「操縦室のドアは通常開いており、車内の座席が満席の場合、乗客が操縦室に座ることは珍しくはない」と証言している。撮影されたビデオには、男性を車掌と勘違いした乗客がスケジュールを聞く姿や、エンジニアが男性に対して注意もせずに操縦室の横を通り過ぎる姿などが収められていた。
LIRRの車掌が所属する労働組合の代表は、取材に対し「ドアが開いていようがいまいが、操縦室は立入禁止エリアであることを乗客に再認識させる必要がある」と述べている。