「手塩にかけた俺の作品を見てくれ!」そんな叫びが伝わってきそうな、アツい大会がニューヨークで開催された。その名も「全米あごひげ、口ひげ チャンピオンシップ2015」だ。読んで字のごとく、自慢のあごひげと口ひげを披露する大会である。
7日、ブルックリン区プロスペクトパークにあるキングス・シアターにて行われた同大会は、「あごひげフリースタイル」、「口ひげフリースタイル」、「ナチュラル口ひげ」など18もの部門に分けられ、競われる。それぞれ自慢のひげをおもいおもいに整え、エントリーした猛者たちのアツき戦いは、ことしも激闘の末、幕を閉じた。
審査員の多くはメディア関係者。ハフィントン・ポスト、ビレッジ・ボイス、ニューヨーク・デイリーのライターや編集者が審査員を務めた。そのほか、クラシックなグルーミングのサービスやアイテムを提供する「アート・オブ・シェービング」のサントス・ディアス氏も審査員として参加した。
フランスのナポレオン3世がしていた下あごひげを模した、「皇帝ひげ」部門で優勝したのは、インドの王様のようなラマッシュ・パレクさん。おそらくだが、本大会のために準備してきたというよりはパレクさんの日常そのものような出で立ちから垣間見える、ひげの自然過ぎる年季の入り方が、審査員の目に止まったのであろう。「もみあげ」部門を制したのは、海賊ルックがばっちり決まった、ステファン・ラシルさん。一際目をひく「部分的あごひげフリースタイル」部門で栄誉を勝ち取ったのは、あごひげをナイキ社のロゴの形に整え、「Just Do It」のTシャツを着たアンソニー・ホンテスさん。まさに「やってみよう!」の精神が実を結んだといえよう。
優勝の傾向と対策としては、ひげだけでなくトータルのコーディネイトにも注意を払うことだ。セルフプロデュースがマストの時代なのである。