Rebirth Room 〜キレイのヒミツ、教えます〜 Vol. 14 自分に合ったシャンプー剤で 髪と頭皮のケアを

 11月に入りました。あと2カ月足らずで新しい年を迎えます。米国では、11月4週目の木曜日「サンクスギビング」が日本の正月にあたり、家族と一緒に過ごす人が多いようです。また、年末に向け、旅行の準備や身の回りの片付け、大掃除を始める人もいるのではないでしょうか。部屋はもちろんですが、毛髪や頭皮もすっきりきれいにして、新年を迎えたいものです。
 今回は、日常で蓄積される汚れを落とし、頭皮の健康も考えた自分に合うシャンプー剤を選ぶために、市販のシャンプー剤についてお話したいと思います。

 現在市販されているシャンプー剤は、大きく分けて3タイプあります。
①高級アルコール系シャンプー剤
②石鹸系シャンプー剤
③アミノ酸系シャンプー剤

 ①高級アルコール系シャンプー剤の特徴は、洗浄力が強く、石油や油脂から加工しているものが多いため、肌への刺激が強いことです。洗浄力が強いので皮脂を取りすぎてしまい、肌トラブルが発生する可能性があり、乾燥肌や肌が弱い人、皮脂が少ない人、既に毛髪や頭皮にトラブルがある人などは要注意です。しかし、安価で大量に生産できるというのが利点で、市場では最も多く出回っています。数ドルまたは数百円台で販売されているシャンプー剤は、ほとんどがこのタイプです。
 ②石鹸系シャンプー剤の特徴は、洗浄力が強く、皮脂や毛穴の汚れまで落としますが、低刺激なので肌に優しいことです。しかし低刺激とはいえ、肌が弱い人や皮脂が少ない人には、この強い洗浄力が皮脂を取りすぎてしまい、その結果肌トラブルが発生する可能性があるため注意が必要です。逆に、皮脂過多で頭皮の汚れが多く、肌が強い人に向いています。石鹸素地を加工してシャンプー剤にしているため、天然素材を使用していることが多く、高級アルコール系と比べると値段もやや高価なものが多いです。
 ③アミノ酸系シャンプー剤の特徴は、天然素材のアミノ酸を加工して作られるため、低刺激で肌に優しいことです。洗浄力も高級アルコール系や石鹸系に比べるとマイルドになりますが、肌が敏感で弱い人や乾燥肌の人に向いています。ヤシ油などの天然素材を使用した加工品ですので、値段も高価です。
 
 ここ最近は、オーガニック系シャンプー剤も人気です。特徴としては、人工香料、添加物、防腐剤を使っていないこと、洗浄成分は鉱物油を使わず、無農薬で有機栽培の化学肥料を一切使っていない、植物由来のものを使用していることです。洗浄力はマイルドで肌に優しいですが、シリコンなどの化学物質が入っていないため、洗髪時にきしみなどを感じるものもあります。各メーカー、天然成分が配合されている商品は値段も高価です。
 使用者の好みもありますが、ほぼ毎日使用するものなので、体質や毛髪、頭皮のコンディション、生活パターンに合わせたシャンプー剤選びをお勧めします。髪や頭皮の状態がすぐれないとき、何を使っていいか分からないときは、担当美容師などに相談してみるのも問題解決につながると思います。
 自分に合ったシャンプー剤を見つけて、新しい素敵な年をお迎えください。

 
 


内田龍次 Uchida Ryuji
東京の美容室「RITZ」にて店長ディレクターを務め、女優やモデルのヘアメイクを手掛ける。
ニューヨークと東京をベースにさまざまなコレクションや雑誌撮影に参加、幅広く活動している。2012年4月オープン「REBIRTH」代表。
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