世界エイズデーの1日、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長と市議会議長のメリッサ・マーク=ビベリト氏は、マンハッタン区ハーレムのアポロシアターで開かれた記念式典において、エイズ撲滅に向けた新しい計画について発表した。
同計画では予防対策として、市の性病クリニックにおいてエイズウイルス(HIV)への感染を予防する薬を提供し、同時にクリニックの営業時間を延長する。また、感染者の健康状態を改善させるためだけでなく、さらなる感染を防ぐために、HIV感染が判明した患者に反レトロウイルス薬を投薬する治療を速やかに開始する。
同計画に費やされる年間費用2300万ドル(約28億3800万円)は、来年度の予算から計上される。同式典に出席していたニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、州予算から2億ドル(約250億円)をエイズ撲滅運動資金として盛り込むことを発表し、2020年までにエイズのまん延を撲滅させたいと述べた。
市ではこのほかにも、コンドーム付きの薬やピルを入れることのできるケースをセットで配布する「プレイ・セイフ・キャンペーン」の開始を予定している。14年、市民の2718人がHIVに感染していると診断されているが、10年前と比較すると35%減少している。