優秀な15校に支援金 バイリンガル授業のロールモデル校対象

 ニューヨーク市教育局(DOE)のカルメン・ファリーニャ氏は3日、英語と英語以外の言語で授業を行うバイリンガルプログラムを導入している市内の学校のうち、特に優れた15校に対し、来年9月より教育支援金を支給することを発表した。
 バイリンガルプログラムでは、移民の生徒たちが英語以外に中国語、スペイン語、ロシア語などの言語で授業を受けることにより、単に言語が習得できるようになるだけでなく、母国語の語学力を保つことにも役立つという。バイリンガル教育のモデル校として指定された学校には、教材や教師への特別教育プログラムに充てる費用として、1万ドル(約120万円)が支給される。また、授業の進め方などを学ぶために、他校の代表や職員がモデル校を訪れることも予定されている。このプラグラムに参加するモデル校には、スタテン島の公立第19校やブロンクス区のワールド・カルチャーズ高校などが選ばれている。
 スパニッシュ系移民の親を持つファリーニャ氏は、英語を学ぶ生徒たちのために多くの策を講じてきたが、それでもまだ不充分であるとの苦情を受けていた。
 DOEの記録によると、市の学校で学ぶおよそ9万5000人の英語を母国語としない生徒のうち、およそ半数が、2014年度の第2言語の科目で市の基準を満たしていなかったという。