5日の会見で、オバマ大統領が涙を流して銃規制強化の必要性を訴える姿が、世界のメディアで取り上げられたが、厳格な銃規制を設けているニューヨーク州では、犯罪に使用された銃のほとんどが他州で入手されたものであることから、銃規制の厳格化を全国で見直すことを求める声が上がっている。
同州のアンドリュー・クオモ知事は2013年、全米で初めて銃に装てんできる弾丸の数を7発までと定め、銃購入者の身元調査を行い、重罪で有罪判決を受けた者や精神病患者への銃の販売を規制する「NYセーフ法」を成立させた。それにより、同州は全米で最も厳格な銃規制を設けた州となったが、銃規制支持団体、ニューヨーカーズ・アゲンスト・ガン・バイオレンス(NYAGV)が発表したデータによると、同州で昨年、犯罪に使用された銃のうちの82%は他州で入手されたものであったという。
NYAGVのリア・ガン・バレット事務局長は、「ニューヨーカーは、銃販売店に銃購入者の身元調査が義務付けられていない州で購入された銃により苦しんでいる。そのような銃販売店を減らすことで、同州にもたらされる銃の数を制限できるだろう」と述べている。