19日付の医学誌JAMAペディアトリックスが報じたニューヨーク大学の研究結果によると、冷却し酸素濃度を高めた飲料水を提供するウォーターサーバーをカフェテリアに設置しているニューヨーク市内の学校では、わずかに肥満率の低下がみられたことが分かった。
「ウォータージェット」と呼ばれるこのようなウォーターサーバーを導入している学校では、導入していない学校と比較して男子生徒の肥満率が0.9%、女子生徒の肥満率は0.6%低かった。同大学医学部公衆衛生・健康政策学の准教授で研究チームのリーダーであるブライアン・エルベル氏は、サーバーの水を飲むことで、牛乳や糖分の多い炭酸飲料、ジュースを飲む機会が減ったことが肥満率の減少につながったと考えている。エルベル氏は、「効果はわずかであっても、子どもの肥満撲滅につながる可能性があるものならどんなものでも取り入れたい。さらにこれは低価格で実現できる方法だ」と述べた。
同調査は、市の1200校以上の小学校および中学校を対象に行われた。このうち、483校のカフェテリアにはウォータージェットが設置され、744校では導入されていなかった。
ウォータージェットは、2009年に市保健精神衛生局と教育局により設置されたもので、1台約1000ドルで販売されている。