ホバーボードの持ち込み禁止へ MTAが出火の可能性を懸念

 ニューヨーク州都市交通局(MTA)は27日、火災を引き起こす危険性があることから、地下鉄やバス、列車、プラットフォームへの電動二輪スクーター、通称“ホバーボード”の持ち込みを正式に禁止すると発表した。
 MTAは、交通網内への燃えやすい危険物の持ち込みを禁止しており、米パイプライン・危険物保安局は昨年12月、ホバーボードに使用されるリチウムイオン電池には発熱や出火、爆発の危険性があると警告していた。また、地方自治体や連邦政府も過去数カ月の間、ホバーボートから出火したとの報告が増加したことを受け、独自で調査を進めていた。
 MTAは以前から、スケートボードやスクーターなど娯楽用の車輪付き乗り物を駅構内で使用することを禁止しているが、ホバーボードについては娯楽用の車輪付きエンジン式装置と分類され規制を逃れていた。しかし州法では、エンジンで動く乗り物は登録が義務付けられており、登録できないホバーボートの使用は解釈上、違法となる。
 ニューヨーク市議会には、ホバーボードを合法化する条例案が提出されていた。ニューヨーク市警察(NYPD)は市の地下鉄とバス、また、MTA警察はメトロノース、ロングアイランド鉄道、スタテン島鉄道での取り締まりを行う。違反者への罰金は、裁判により決定されるという。
 ホバーボードは、アムトラックや地域鉄道の一部、国内の旅客機のほとんどで持ち込みが禁止されている。