ジーグフェルド劇場が閉館 老舗も時代の波にのまれ

 マンハッタン区にある象徴的な劇場の1つであるジーグフェルド劇場が、28日の夜を最後に閉鎖された。最後に上映された映画は「スターウォーズ/フォースの覚醒」だった。
 ジーグフェルド劇場は1969年にオープンして以降、数々の名作を上映してきた。しかし、2008年のリーマンショックで経済が悪化してからは、観客は激減し、劇場維持に必要な費用を稼ぐことが困難になっていたという。また、これ以外にも、ほかの劇場がIMAX(これまでのフィルムよりも大きなサイズで撮影、上映でき、3D映画などの迫力のある映像を楽しむことのできる映写システム)を導入していったことや、劇場に1つしかスクリーンがなく1本しか映画を上映できないといったことが観客数を動員できなくなった原因であるとみられている。
 ニューヨーク・ポストによると、劇場の大家が新たなテナントを見つけたため、契約を打ち切ることになったという。次のテナントは、同劇場を「ジーグフェルド・ボールルーム」として改修し、巨大なダンスホールを設置すると発表している。