トイレの汚水がイースト川に 長年の整備不良が発覚

 クイーンズ区にあるアストリア公園のトイレから出る汚水が、数十年にわたってイースト川に直接流されていたことが分かった。クイーンズ区公園局のドロシー・ラウェンドスキー氏が2日、地元のボランティア団体との会合で明らかにした。
 ラウェンドスキー氏によると、事実が発覚したのは昨年の春。使用されていなかった同公園のプールを野外劇場に改装しようと検討中に現場の調査を行った際、プールやプレイグラウンドのトイレに設置されているパイプが、ニューヨーク市の下水処理場につながれていないことが分かったという。
 この事態を受け、公園内の施設は一旦閉鎖され、次回のプール開きが行われる夏までに問題解決を目指していたが、公園内にあるトイレの改装は市の許可を得るなど多くの手続きを経て行われるため時間がかかり、閉鎖された状態が最低でも2019年まで続くという。公園で子どもを遊ばせる保護者からは、トイレがないと困るという声が寄せられたため、現在公園には仮設トイレが設置されている。
 ラウェンドスキー氏によると、公園が建設された1930年代は下水管理がずさんであったため、この公園のようにパイプが適切に設置されていないトイレがあるのだという。また同氏は、「古い建築物が多いニューヨークでは下水道につながっていないパイプがたくさん存在し、この問題はアストリア公園のトイレのみならず、普通のビルでもみられる」と述べている。

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