妊婦のジカ熱検査を無料に まん延地域への渡航に関わらず

 ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は4日、ジカ熱がまん延する地域を訪れた妊婦に、無料のウイルス検査を提供すると発表した。
 妊婦がジカ熱に感染すると、小頭症の子どもが生まれる可能性が出てくるという。州保健局は同日、地域の保健所や医療施設に対し健康に関する勧告を配布し、感染の可能性のある患者がいた場合、地域の保健所に報告するなどの注意事項を伝えた。
 発表の3日前に知事は、ジカ熱がまん延する地域を訪れ何らかの症状が現れた患者に、無料でウイルス検査を行うよう州保健局に指示していた。しかし今回の発表では、妊婦であれば症状がなくても無料で検査が受けられるという。
 同州では4日までに、ニューヨーク市民3人を含む11人の感染者が見つかっているが、感染者は全てジカ熱感染が広がる国を訪れていた。米疾病予防管理センター(CDC)は妊婦に対し、ジカ熱がまん延する地域を訪れた男性との性交は控える、またはコンドームの使用を強く勧めている。また、ジカ熱がまん延する地域を訪れた女性は、検査を受けるまで妊娠を避けるよう呼びかけた。
 一部の航空会社では、ジカ熱がまん延する地域に妊婦の乗務員を飛行させないなどの配慮を行っている。
 ジカ熱に感染すると、発熱や頭痛、湿疹などの症状が現れるという。