ウォルドーフ・アストリア、ミレニアム・ヒルトン、マリオット・マーキースなど、ニューヨーク市内の高級ホテルで、ベッドバッグ(南京虫)の苦情が急増しているという。
全米のベッドバッグに関する苦情や報告を集めたデータベース、ベッドバッグ・レジストリーによると、市内のホテルでベッドバッグが見つかったという報告件数は、2014~15年の間に44%以上も増加していた。ニューヨーク・ホテル協会に加盟する272のホテルのうち、65%にあたる176軒で、宿泊客からのベッドバッグに関する苦情が少なくとも1件報告されている。そのうち18軒のホテルだけで、全体の42%にあたる363件の苦情が報告されていた。
14年にミレニアム・ヒルトンを利用したことのある宿泊客は、「シーツに血痕と生きている虫を見つけた。滞在中に60カ所も噛まれた」との苦情を出しており、昨年タイムズスクエア・ダブルツリーを利用した宿泊客は、顔や首、腕など数百カ所を噛まれたという。
同協会広報担当のリサ・リンデン氏は、ベッドバッグによる被害はホテルだけに限らず世界的な問題であり、同協会に加盟する市のホテルは問題が起きた際、直ちに対処できるよう体制を整えていると述べた。