市長がトランプ人気の理由語る 国民の不満を代弁

 ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は22日、次期大統領選共和党候補指名の1人であるドナルド・トランプ氏が、有権者から熱狂的な支持を受けている理由について、独自の考えを明かした。
 クイーンズ区出身の富豪で実業家のトランプ氏は、20日にサウスカロライナ州で行われた共和党予備選で圧勝し、大統領選の指名獲得がますます現実味を帯びてきた。これについて市長は、国民は政府にだまされた、嘘をつかれたと感じ、政府は自分たちの味方ではないと感じているとした上で、「国民の不満について単刀直入に話す者が現れれば、例えその考え方や政策が間違っていたとしても、多くの人々の心に訴える」との見解を示した。しかし同時に、これまで女性やラテン系、イスラム教徒などに対し、数々の暴言を吐いてきたことが、後になって悪い結果を招くことになるだろうと予測している。
 それでも、同氏が勝利する可能性もあるとして、「同氏を打倒する準備をするべき」と訴えた。
 一方、民主党候補として有力視されているヒラリー・クリントン元国務長官については、「明確な政策と改革の構想を持っており、経験と能力、判断の健全さなどについて国民は敬意を示すだろう」と褒めたたえた。