過去の体験語るも再び薬物使用か 市のイベント参加男性

 ニューヨーク市で昨年末に行われた薬物の過剰摂取による死亡事故撲滅キャンペーンに、元麻薬中毒者として参加していた男性が1月6日、ヘロインの不法所持で逮捕されていたことが明らかになった。
 ジェームズ・ブレンカー被告(22)は、運転していた車の窓ガラスに着色フィルムが貼られていたとして、ニューヨーク市警察(NYPD)の警官から停止を命じられた。その際、車内で皮下注射器とヘロインが付着したプラスチックのコップが見つかったため、同乗者のジェームズ・ググリアラ被告(37)とともに逮捕され、規制薬物などの不法所持でスタテン島の連邦地方裁判所に起訴された。
 ブレンカー被告は昨年12月、薬物の過剰摂取で呼吸困難を起こした場合に、呼吸を回復させる薬品を処方箋なしで店頭販売する取り組みをビル・デ・ブラシオ市長が発表した際、市長と並んで立ち、自らの麻薬依存体験について人々に語っていた。
 同被告の裁判を担当するはずだった同裁判所のマイケル・マクマホン地区検事長は、被告の祖父スチュワート・ブレンカー氏と長年の友人であるため、自身が事件の担当から外れるべきだと主張した。マクマホン氏の地方検事選の際には、スチュワート氏が資金集めを担当したという。