ことし開通116年を迎えたニューヨーク州都市交通局(MTA)は、世界で最も古い地下鉄網の1つだが、サービスや技術面では、ほかの国や地域に比べて発展が遅れている部分もあり、不満を感じてきた利用者も多い。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事が1月に発表した、MTAが運営する公共交通機関を劇的に近代化するための具体的施策には、タッチパネル方式の改札が新たに導入されることも含まれていることが分かった。
発表された計画によると、数年内に現在のメトロカードは段階的に廃止され、2018年半ばまでに、地下鉄とバスはスマートフォンやクレジットカードで決済でき、タッチ式またはタッチレス支払いシステムが導入される予定。これは他国の公共交通機関を参考にしているという。
日本の鉄道で既に導入が進んでいるスクリーンドアは、一部の路線の駅でテスト設置を行う計画を進めている。人身事故を防止するだけでなく、線路へのゴミ捨てや騒音を防止する効果も期待されている。
また、現在市内ではマンハッタン、クイーンズ、ブロンクス区における地下鉄の147駅で、Wi-Fiと携帯電話通話サービスが提供されているが、ことし末までにWi-Fiサービスは278ある全ての駅で、電話通話サービスは来年末までに全駅で提供される予定だという。