ニコラス・スパークスの名著「メッセージ・イン・ア・ボトル」で届いたのはラブレターだが、このボトルがニューヨークのスタテン島からフランスの街まではるばる運んだのは、アートだった。
ニューヨークで活動する画家、ジョージ・ブールジーさんは、自身の行うプロジェクト、ニューヨーク・ペラジックで、2013年にスタテン島ラリタン湾のウルフズポンドパークから、鳥が描かれたアートと、これを発見した人はブルージーさんに連絡してもらいたいと書かれた手紙の入った瓶ボトルを大西洋へと放った。そして、ちょうど3年ぐらいとなることしのはじめに、ブルージーさんは、フランスよりボトルを拾った連絡を受けたのだ。
ブルージーさんは取材と自身のウェブサイトで、「大変驚きましたが、とてもうれしい。Eメールでの連絡はフランス語で、それはそれはチャーミングでした」と述べている。11年より始めたこのプロジェクトで20本のボトルが同じ場所から旅立ったが、これまでに戻ってきたのは8本で、それらのほとんどがコネチカット州など米東海岸で見つかっており、「“望みのない捜し物をする”ようなこのプロジェクトで、8本も戻ってきていることでも感激だが、はるか3500マイル(約5600キロメートル)にもなる、こんなに遠くから連絡がきたことが驚き」だという。フランスのラ・トランブラードの海岸でボトルを発見した女性も同じく画家で、一緒に見つけた夫やボトルなどの送られてきた写真はブルージーさんを大いに感動させた。