ニューヨーク市のビル・デ・ブラシオ市長は2月29日、次期大統領選共和党指名候補として有力視されているドナルド・トランプ氏がCNNの番組に出演した際、米白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」の元最高幹部デイビッド・デューク氏からの支持に対する姿勢を曖昧にしたことを非難した。
同28日の「ステイト・オブ・ザ・ユニオン」に出演したトランプ氏は、司会のジェイク・タッパー氏から、トランプ氏支持を表明しているデューク氏やそのほかの白人至上主義団体からの支持を拒否するかとの質問を受けた。トランプ氏は「デイビット・デュークについて何も知らない」と答えただけで、拒否するとは明言しなかったため、世間から非難が集中した。しかし、同26日には既にデューク氏からの支持を拒否していたトランプ氏は、29日NBCの「トゥデイ」に出演した際、「(ステイト・オブ・ザ・ユニオン出演時は)イヤホンの調子が悪かった」と言い訳をしていた。
マンハッタン区ワシントンハイツで行われたイベントに出席していたデ・ブラシオ市長は、「これは信じがたい出来事だ。KKKがわが国の歴史の中で、根本的に米国の精神とは反する凶悪で暴力的な役割を果たしてきたということは、民主党、共和党、保守派、リベラル派を問わず周知のことだろう」と訴えた。市長はこれまでにも、イスラム教徒や女性などのグループに対する同氏のコメントを批判している。