24日付のフォックス・ニュースによると、ニューヨーク市の人口が過去最高数に達した反面、州全体では伸び悩んでいることが分かった。
米国勢調査局の最新の発表によると、2014年8月〜15年7月間で、市の人口は前年比で約5万人増加し、855万人を記録している。一方で、ニューヨーク州のコーネル大学で人口統計を研究するヤン・ビンク教授によると、州全体の人口も増加傾向にあるものの、伸び率の鈍化と増加地域の偏りがみられるという。10年以降、ニューヨーク市以外の地域で人口が増加しているのは、州都のオールバニ周辺とハドソンバレー、ロングアイランド周辺のみで、ほかの地域では人口の減少が目立っている。アップステイトの人口は前年に比べ0.24%に当たる約1万6000人減で、最も減少率が高かったサリバン郡の減少率は1.18%、次いでデラウエア郡が1.17%だった。
ビンク教授によると、アップステイトでは近年、就職先などを求めて他州に移住する人が後を立たず、過疎化に悩まされてきたという。ここ数年は市の不動産高騰の影響などで移住を思い留まる人も増え、過疎化は一時的に収まったものの、人口の流入より流出数が多く、過疎化は今後さらに進むだろうと予測される。