20日付のメトロ・ニューヨークによると、ブロンクス区で30年近くにわたり野菜の栽培を行ってきた農家が、ニューヨーカーにフレッシュな地元産物を提供してきたという功績で、自然保護団体主催のイベントにて表彰された。
17日、マンハッタン区のユニオンスクエアで行われたイベント、アースデー・キックオフで表彰されたのは、カレン・ワシントンさん。1985年にブロンクス区に広い裏庭付きの家を買い、トマトやピーマンなどの栽培を始めた。農業の経験は全くなかったワシントンさんだが、収穫した自家製野菜のおいしさに病みつきになったという。88年には、 近所の住民の協力を得て、家の前の空地をコミュニティの共同ガーデンとしてさらに農地を拡大した。ワシントンさんは、その後も都会の真ん中で農業を行う「アーバン農業」の提唱者として活躍し、市内の空地を農地に変える運動を推進してきた。
「都市の負債を資産に変えていく」とワシントンさん。この11月にはマンハッタン区ハーレムで、農家を増やすイベントを開催する。さらに、食物の配給にも興味を持ち、「過食気味の富裕層がいる一方、飢えや貧困に苦しむ人がいる。不公平は是正されるべき」と述べた。
表彰については「とても光栄」と語り、これまで協力してくれた人々と喜びを分かち合いたいという。