22日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク州内にある1583のボランティア消防団のうち約500団が、オープンハウスを実施する。特に女性参加者の増加を図る目的があるという。
「求められる資質は、男女同じ。お互いの安全確保に尽力できる人」と、ボランティア消防士の推進を図り、情報交換やトレーニングなどを実施する非営利団体、ニューヨーク州消防士協会のジョン・ダレッサンドロ会長は述べた。
同州のボランティア消防士の数は、1980年代の12万人をピークに年々減少し、現在では約10万人。不景気で複数の仕事を掛け持ちせざるを得ない、養成に時間がかかるなどが原因とされる一方、事故や天災による被害の増加などで出動要請は増えており、同協会はピーク時の数字に戻したいとしている。現在5%ほどの女性ボランティアの数を増やすことが、その策だ。
ダレッサンドロ会長の娘ケイトリンさん(21)は、緊急事態が発生するたびに父親や兄が家から飛び出していくのを見て育ち、地域に貢献するのをみて、「私にもできるはず」と思い、消防団に参加した。実際は大変な任務であるものの、「消防士の姿を見てほっとする人々の顔を見ると、やりがいがある」と、未来の女性消防士たちにメッセージを送った。