25日付のニューヨーク・ポストによると、ノースカロライナ州から遠足でニューヨーク市を訪れていた中学生のグループが、マンハッタン区ローワーマンハッタンの9.11メモリアルで米国歌を合唱していたところ、警備員から歌うのを中止するよう命じられていたことが分かった。
音楽教師のマーサ・ブラウンさんが引率する同州ヘイウッド郡ウェインズビル中学校の生徒らは22日、9.11メモリアルを訪れ、米国歌「星条旗」を合唱していたところ、2人の警備員から、「合唱するには許可が必要」、「これは公衆のデモとみなされる。歌うのを止めなさい」などと大声で命じられたという。生徒の母親の1人がこれに憤慨し、一部始終を収めたビデオをインターネット上で公開すると、数日の間に30万回以上視聴され、批判が広まった。
生徒らは、アッパーウエストサイドの大聖堂で合唱したり、ミュージカル「ライオンキング」を鑑賞するなどして遠足を楽しみ、ブラウンさんは遠足に歴史の学びを加えるため、同地訪問を決めたという。また、「生徒たちは、歌うことで追悼の意を表した。規則の必要性は理解できるが、注意の仕方を変えるなど、別の対処方法があったのでは」と述べた。
9.11メモリアルの広報担当は、警備員の対応の誤りを認めている。