25日付のニューヨーク・ポストによると、ニューヨーク市内に住むミレニアル世代と呼ばれる21~28歳の若者の平均収入が、10年前に比べて約20%も減少していることが明らかになった。
市の会計監査官、スコット・ストリンガー氏が発表した調査結果によると、23~29歳の若者の約3分の1が大学の学位を持っているにも関わらず、低賃金労働に従事しているといい、この数字は2000年の同調査に比べると10%増加している。
具体的な賃金を比較すると、23歳の平均収入は00年に2万7700ドルだったのが、14年には2万3500ドルに減少。29歳では5万6000ドルから5万300ドルに減少している。業種では、飲食やサービス、小売で16%減、アートやエンターテイメント関連に至っては26%減と最も打撃が大きかった。
ストリンガー氏は、不景気で企業が賃金をカットする時期に大学を卒業するというタイミングの悪さが起因していると推測しており、「ミレニアル世代は親世代が体験したことのない経済的困難な状況に直面している」と述べた。
一方、市内の全人口に占めるミレニアル世代の割合は、10%から19%とへとほぼ倍増。競争の激しいニューヨークを生き抜くミレニアルズの厳しい現実が浮き彫りになっている。