4月28日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は同日、連邦政府の要請により調査を実施した結果、市のホームレスの数が減少していたと発表した。
市長や米住宅都市開発省長官、市の職員、数百人のボランティアが2月9日、市内の路上や野営地、地下鉄駅などを調査したところ、シェルターに行かずに路上で生活するホームレスの数が2015年と比較して12%減少していたという。調査で確認されたホームレスの数は2794人で、05年の4395人と比較すると4割近く減っている。
市長や市議会議員、シェルターの提供者らはこの結果を称賛したが、同調査の実施された時期が冬であったため、普段は路上で暮らしているホームレスも一時的にシェルターを利用していたと考えられることや、長時間コーヒーショップなどの屋内で過ごしたり、居場所を頻繁に変えるホームレスたちは調査の対象となっていないため、ホームレス擁護団体のメンバーらは、調査方法の信憑性に疑問を抱いているという。
昨年夏の間、シェルター利用者の増加や、路上や地下鉄駅での物乞いを対象とした対策に取り組んでいた市長は、この疑問の声を受け、路上のホームレス数の調査を年4回実施するとし、次回は5月中に行うと述べた。